「平和が善意の人々の間にあるように」
「上なる高き所では栄光が神に,地上では平和が善意の人々の間にあるように」。―ルカ 2:14。
ある人々はそのためにクリスマスを祝う。
毎年,ローマ法王をはじめとする宗教指導者たちは,「平和が善意の人々の間にあるように」という天使たちの告げた言葉がクリスマスの時期に実現することを願って,平和のメッセージを発信します。その時期に特別の巡礼を行なう人もいます。
それが容易でないのはなぜか。
クリスマスの時期の平和は,せいぜい一時的なものです。例えば,ヨーロッパが第一次世界大戦のまっただ中にあった1914年12月に,英国とドイツの兵士たちは,塹壕から出て来て,一緒にクリスマスを祝いました。食べ物や飲み物,たばこなどを分け合い,サッカーをさえ楽しんだのです。しかしその停戦も,長くは続きませんでした。英国のある兵士は,最前線から送った手紙に,ドイツの一兵士から,「今日は平和だが,明日になれば,君もわたしも,自分の国のために戦うのだ」と言われた,と書いています。
聖書のどんな教えが助けになるか。
『わたしたちのためにひとりの子供が生まれ,彼の名は“平和の君”と呼ばれるであろう。君としてのその豊かな支配と平和に終わりはない』。(イザヤ 9:6,7)イエスについてのこの預言は,実に心強いものです。イエスが地上に生まれたのは,年に1日だけ平和をもたらすためではありません。今や天で支配しているイエスは,終わることのない真の平和をもたらすのです。
『あなた方はわたし[イエス]によって平安を得るでしょう。世にあってあなた方には患難がありますが,勇気を出しなさい! わたしは世を征服したのです』。(ヨハネ 16:33)今日でさえ,イエスは自分の弟子たちの間に平和を育んでいます。クリスチャンは,確かに患難のもとにあります。しかし感謝すべきことに,聖書を研究して,苦しみがある理由や,イエスの力で永続的な平和がもたらされることを理解しています。ですから,思いの平安を得ているのです。
エホバの証人は,国籍や肌の色,民族や言語などが様々に異なりますが,イエスの教えに従うことにより,そのような平和を享受しています。あなたも,証人たちの王国会館での集会に出席して,ご自分の目で確かめてみてください。きっと他の多くの人たちと同じように,そこに見られる平和がクリスマスのもたらすどんな平和にも勝っている,ということに同意なさるでしょう。
エホバの証人は,肌の色や言語などが様々に異なりますが,一つに結ばれています。あなたも,王国会館での集会に出席して,ご自分の目で確かめてみてください